人間の皮膚は肌の水分を保持したり、物理的なバリア機能を形成し、皮膚の表皮内にはランゲルハンス細胞という免疫細胞が存在しています。

ランゲルハンス細胞は皮膚の免疫を司る細胞で、皮膚内部の状況を常に脳へ伝達したり、外部からの異物である細菌・ウイルス・カビ・放射線・紫外線・温熱・寒冷などの侵入を認識して皮膚の均衡を保つセンサーの役目を担っています。ランゲルハンス細胞は樹状突起と呼ばれる樹枝状の形をした突起があり、その先にはレセプター(受容体)を持っています。一つの細胞につき約3000個のレセプターが存在して表皮全体の2~5%を占めています。レセプターで異常を認識した場合、その状況を神経細胞を介して脳へ情報を伝達します。

また、脳からの情報もランゲルハンス細胞へ伝達され、その結果、情報に応じた皮膚の変動が現れます。いい脳にとって喜ばしい感情は皮膚へも好影響をもたらしますが、その伝達経路はランゲルハンス細胞による免疫力にも由来するところなのです。

ランゲルハンス細胞が常に活性化していて元気であれば、皮膚の生体恒常性機能が保たれて健康な肌でいることができ、それこそが「皮膚は免疫の最前線」と言われる所以なのですね。

ランゲルハンス細胞とは

ランゲルハンス細胞は1868年ごろにドイツのパウル・ランゲルハンス氏が発見したことから名付けられました。核の周りに樹枝状に伸びた突起を持つアメーバのような形をしています。

細胞自体は少なく表皮全体の細胞数の2~5%と言われていますが、免疫反応を司る重要な働きをする細胞です。表皮の大部分を構成するケラチノサイト細胞・シミと深い関係のあるメラノサイト細胞と並んで、表皮を構成する主要要素の一つです。

ランゲルハンス細胞の主な働きは皮膚内部の状況を脳に伝達することと、異物の侵入を認識して免疫活動を発動させ侵入物を排除することです。肌のバリア機能が弱ると刺激物が体内に入り込みやすくなりますが、ランゲルハンス細胞は第2のバリア機能となり、皮膚の免疫を司る細胞です。

ランゲルハンス細胞は、加齢・活性酸素・紫外線・ストレス・石油系合成界面活性剤・酸性化粧品を長い間使う・化学合成食品の摂取により弱るとされています。ランゲルハンス細胞が弱るとお肌が乾燥したり敏感になったりします。できるだけ活発に働いてもらえるように大切にしたいですね。