寒くて空気が乾燥しているこの時期、タイツを履くことでの摩擦や静電気が皮膚への刺激となって、痒みが出てしまっている場合もあります。そんな乾燥や痒みに、食べても塗っても良い便利アイテムが米ぬか油です。

米ぬか油はお米を精製したときに出る糠(ぬか)から抽出した油です。糠にはビタミンやミネラルが多く含まれているため、米ぬか油には、不ケン化物と呼ばれる成分が多く含まれています。

不ケン化物とは油以外の微量成分で、主な成分はオリザノールと・トコフェロールです。その他、コレステロールの吸収を阻害する天然植物ステロール・強力な抗酸化作用を持つトコトリエールが含まれます。

米ぬか油は無味無臭なため、料理の邪魔をせず、熱安定性に優れているので加熱調理にも向いています。スキンケアオイルとして肌に塗って使うこともでき、乾燥して痒い部分に直接つけたり、化粧水や美容液に数滴混ぜてもOKです。

米ぬか油に含まれるアミノ酸はNMF(天然保湿因子)と非常に近い性質を持っていると言われているため、乾燥が気になる部分に使うのも効果的で、オリザノールは、フェルラ酸の仲間で紫外線をブロックする効果があることも報告されています。

米ぬか油の有効成分

肌に塗っても食べてもオールマイティーな米ぬか油ですが、その有効成分はとても豊富です。

まずは心臓障害を防ぐ善玉コレステロールの値はそのままに、悪玉コレステロールの値を低下させる働きがあるといわれているオレイン酸と、血中コレステロール値を低下させ血管の硬化を防止するリノール酸が脂肪酸として含まれます。

他にも、抗酸化作用によって体内の脂質を酸化から守り、細胞の健康維持を助ける栄養素であるビタミンE(トコフェロール)が含まれます。ちなみに日本人は摂取するビタミンEの約30%を植物油から摂取しているのが現状です。

そしてビタミンEの一種で抗酸化力がトコフェロールの約50倍と言われ、圧倒的に抗酸化力が高いためスーパービタミンEとも呼ばれているトコトリエノールと、米油特有の栄養素で更年期障害、胃腸神経症などの改善に効果があるといわれているγ-オリザノール(ガンマ-オリザノール)が含まれます。

また、コレステロールの体内への吸収を阻害する作用の強い成分である植物ステロールがこめ油には他の油に比べ多く入っています。

良質のオイルを摂ることは、内側からの美肌作りには欠かせません。最近では米ぬか油の取扱店も多くなってきましたので、ぜひ活用したいですね。

オリザノールの美肌効果

良質のオイルを摂ることは、内側からの美肌作りには欠かせません。食べても塗っても美肌効果が期待できる米ぬか油の健康効果の研究が進み、最近では取扱店も多くなってきました。

米ぬか油の注目すべき美肌成分はオリザノールです。米ぬか油にしか含まれない成分で、日本では医薬品としても扱われている信頼性の高い成分です。

オリザノールの持つ抗酸化作用はポリフェノールに共通してみられる効果なのですが、オリザノールは熱安定性が高いため、加熱調理につかっても優れた抗酸化力を発揮すると言われ、酸化防止剤として食品添加物にも認定されています。

ポリフェノールに共通してみられるもうひとつの効果に抗炎症作用があります。オリザノールはヒスタミンなどのかゆみ物質の原因となる抗体と結びついてかゆみ物質の放出を抑える効果が確認されており、炎症自体を抑える効果もあるそうです。

また、オリザノールには血管を広げて血流を良くする効果があり、悪玉コレステロールを減らして血液をサラサラの良い状態に保つ効果があります。血液がサラサラになれば、自然と血流良くなって冷え取りにもつながります。

米ぬか油は糖化も防ぐ

日本人が長く主食としてきたコメに糖尿病を防ぐ効果があることが最近の研究で分かってきたといわれますが、「ぬか」成分にその秘訣があるようです。

日本人は糖や脂肪の分解を促すアディポネクチンというたんぱく質をつくる遺伝子に欠陥をもつ比率が高く、もともと糖尿病になりやすいとされますが、米ぬかに多く含まれる脂質の一種ガンマオリザノールはアディポネクチン分泌を強めることが分かっています。

すなわち糖尿病だけでなく、肌の糖化も防ぐということになります。

玄米をついたときにできるぬかは、コメの外皮や芽のもとになる胚(はい)が砕けた粉で、ビタミンなどを多く含み、ぬか漬けの床をこねると手の肌がスベスベになることが経験的に知られています。ぬか成分は玄米食でも取ますが、より多く含まれるのが米ぬか油です。

米ぬか油はかつて食用油として広く使われていましたが、1968年の異物混入事件で大豆油や菜種油などに取って代わられ、日本では毎年約100万トンの米ぬか生産量があるものの50万トンは廃棄物としてそのまま捨てられているそうです。

米ぬか油が復権すれば肌にも環境にも有効度が上がりそうですね。